第15回企画委員会を開催しました。
事務局から、2019年度報告書案の報告とダイバーシティ就労プロジェクト事業の今年度の取り組み方針について説明し、意見交換が行われました。また、コロナショックの下、 各現場はどのような状況になっており、どのような対応がされているのかについて、各委員からの説明と意見交換が行われました。
第15回企画委員会議事要旨
日時 2020年6月4日 17:00~18:30
場所 ズームにて開催
出席者
(企画委員会委員、オブザーバー、部会委員)
駒村委員長、丸物委員、久保寺委員、池田委員、有村委員、朝日委員、奥田委員、
西岡委員、岡崎全体委員会委員
(上記以外の出席者)
日本財団、ダイバーシティ就労支援機構
1.ダイバーシティ就労プロジェクト事業の実施状況について
事務局から、2019年度報告書案の報告とダイバーシティ就労プロジェクト事業の今年度の取り組み方針について説明した。報告書は、①総合報告書、②海外状況整理部会報告書、③バランス部会報告書、④Work ! Diversity フォーラム報告書、の4報告書。
現行制度の問題点・隘路を提起するようなモデル事業の構築を目指し、今年度は、モデル事業をできるだけ多く展開して、ダイバーシティ就労支援プロジェクトの趣旨を実現するために、適切な就労支援策はどうあるべきかを検証する重要な一年としたい。
2.コロナショックに対して、ダイバーシティプロジェクトとして、どう対応するべきか、の意見交換
まず、池田委員から、池田委員が理事長をしている生活クラブ風の村が取り組んでいる、新型コロナウイルスの感染拡大による生活困窮者自立支援事業への影響について報告があった。3 月下旬からの相談件数の増加は 4 月に入ってより顕著になり、5 月も同様の傾向が続いている、すなわち相談件数は大きく増加している。生活困窮者に陥る前の人が多く、住宅確保助成金を得たいといった相談が多い。一方で引きこもりや障害者関係の相談は減少している。地域的には、一部、四街道市、白井市など新規件数が減少している自治体もあるが、その他の自治体では、概ね増加の傾向がみられる、とのことであった。
次に、久保寺委員から、久保寺委員が施設長をしている社会福祉法人進和学園と理事長をしている全Aネット(就労継続支援A型事業所全国協議会)の取組みの報告があった。進和学園については、①就労系の通所施設では、欠席者は各施設数名程度にとどまっている、②生産事業では、製パン事業で売上 9 割減、自動車部品で生産調整が入った、食品加工では売上げが増えたもの(通販)もあるが減少したものが多い、との報告があった。また、全Aネット(就労継続支援A型事業所全国協議会)では、4月15日から28日に会員事業所を対象に、「新型コロナによる A 型事業所の緊急調査」を実施した。回答率3割だが、①利用者への影響については、4割近くの事業所が影響ありと回答(休業ないし自宅待機)、②売上げが減ったと回答した事業所は 7 割弱、等の結果であった。
その後、他の委員から報告を受けたが、①大企業の障害者については、働き方改革の影響で在宅就労がアフターコロナでも進むと見込まれ、障害者の仕事が減っていく恐れがある、②患者離れで経営が苦しい病院が多い、ホテル宿泊者が減少しクリーニング需要が激減している、③障害者や働きづらさを抱える者の就労問題が後回しになるのではないかと懸念している、④生活困窮者対応では、居住と就労の一体型支援が重要である、等の意見が出された。
3.次回の日程調整と議題
次回は、7月1日(水)17時~18時30分にオンライン会議で開催することとし、① 海外状況整理部会、経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス部会の報告、② 今回の議論も踏まえ、ダイバーシティ就労プロジェクトの再構築に向けた議論、を議題に意見交換することになった。
資料
ダイバーシティ・プロジェクト 2019 年度4 報告書の概要