目次
1.障害者
2.難病患者、がん患者等
3.ひきこもり・ニート・フリーター
4.生活困窮者・ホームレス
5.生活困難ひとり親家庭
6.刑務所出所者等
7.就職氷河期世代
8.高齢者
9.その他
10.「経済・財政・社会保障・労働需給バランス検討部会」
11.ネットワーク構築検討部会、態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会
1.障害者
(1)国・その他の公共機関
〇障害者職業総合センター研究部門
以下の項目に分けて情報を提供している。
- 障害者・事業主のニーズを踏まえた研究開発
- 研究成果の活用(調査研究報告書の配布、検査ツール・訓練教材等の作成)
- 職業リハビリテーション研究・実践発表会
〇高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用の事例の紹介ページ」
障害者の雇用管理や雇用形態、職場環境、職域開発などについて事業所が創意・工夫して実践している取組を、テーマ別にとりまとめて紹介している。「障害認定及び就労困難性の判定に係る諸外国の具体的実務状況等に関する調査研究 ~フランス・ドイツの取組」、「障害のある求職者の実態等に関する調査研究」(ともに2019年度)、「精神障害・発達障害のある方の雇用促進・キャリアアップに取り組んだ職場改善好事例集」(2018年度)、「身体障害、難病のある方などの雇用促進・職場定着に取り組んだ職場改善好事例集」(2017年度)、「中小企業等における精神障害者や発達障害者の職場改善好事例集」(2016年度)など、毎年、テーマを変えた好事例集を発行していたが、2020年度以降、ホームページで事例を紹介することになった。「在宅就業事例集」などが増強されている。
https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/ca_ls/ca_ls.html
〇就労困難性(職業準備性と就労困難性)の評価に関する調査研究-「就労支援のためのアセスメントシート」の開発-(No168)
障害者の支援ニーズや就労能力の現状等を把握して適切な支援につなげていくための新たな評価ツールを開発することを目的とした研究。
活用脳ポイントとして、新たな評価ツールとして「就労支援のためのアセスメントシート」を開発し、「就労支援のためのアセスメントシート活用の手引」を併せて作成。就労を希望する障害者ご本人のストレングス(長所)や成長可能性、就労するうえでの課題等を適切に理解し、就労に向けた必要な支援や配慮を検討する際に活用することが可能。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/h3iskd0000005gar-att/houkoku168.pdf
〇就労支援機関における人材育成と支援ノウハウ蓄積等の現状と課題に関する調査研究(No167)
①就労支援機関の支援ノウハウ蓄積状況や人材育成の取組の現状と課題を明らかにすること、②今後の研修等を行う際にポイントとすべき内容として、就労支援担当者が共通認識すべき内容(効果的支援ノウハウ)を整理すること、③就労支援担当者の人材育成における効果的な方法や重要なポイントを明らかにすることを目的とした研究。
活用のポイントとして、
・ 就労支援機関の支援実施状況、知識・スキル等の充足状況、人材育成の取組状況、支援課題、研修ニーズ等の実態を整理。
・ 就労支援力向上に向けて効果的な人材育成の取組内容を分析し、支援ノウハウや事例の言語化・共有等の組織的取組の重要性を示している。
・ 支援ノウハウの言語化・共有の試みとして、「様々な関係者による職業リハビリテーションの事例集」を巻末に掲載している。ポイントを押さえた就労支援や支援のより効果的な実施に向けたアイデアの情報収集に活用が可能。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/h3iskd0000005pbm-att/houkoku167.pdf
〇就労支援のためのアセスメントシート<ご案内> (No.79)
「就労支援のためのアセスメントシート」の構成内容、対象者、利用することで期待される効果などについて簡潔に説明したリーフレット。就労支援のためのアセスメントシートの概要を紹介する際に活用が可能。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/kyouzai/h3iskd0000005n76-att/kyouzai79.pdf
〇「国の行政機関の障害者の採用・定着状況等特別調査の集計結果」(2020年6月1日現在)(厚生労働省、2020年9月10日)
2018年10月23日~2020年6月1日までに採用された障害者を対象。
採用者数は5,786.5人(実人員では5,268人)、離職者数は実人員で876人(定着率83.4%)。
(※)2018年6月1日現在で法定雇用率を達成している6府省(内閣法制局、警察庁、個人情報保護委員会、厚生労働省、海上保安庁、原子力規制委員会)と、カジノ管理委員会(2020年1月7日に新たな機関として設置)は含まない。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13257.html
〇「令和2年 国の機関における障害者任免状況の集計結果」(速報値)(厚生労働省、2020年9月10日)
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)の規定に基づき、国及び地方公共団体に義務付けられている毎年6月1日現在の障害者の任免状況の通報のうち、国の機関分を集計したもの。公的機関の法定障害者雇用率2.5%に対し、実雇用率2.83%(前年2.31%)であった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13450.html
〇「令和4年度 障害者の職業紹介状況等」(厚生労働省、2023年5月31日)
ハローワークを通じた2022年度の障害者の就職件数は102,537件で、対前年度比6.6%の増、就職率については43.9%で、対前年度差1.0ポイント増となった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33335.html
〇「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」(厚生労働省、2023年12月22日)
障害者雇用促進法に基づき、毎年6月1日現在の身体障害者、知的障害者、精神障害者の雇用状況について、障害者の雇用義務のある民間企業、公的機関に報告を求め、それを集計したものを毎年公表している。民間企業は、法定雇用率2.3%に対し、実雇用率は2.33%と対前年比0.08ポイント上昇し、法定雇用率達成企業の割合も50.1%と対前年比1.8ポイント上昇。公的機関(法定雇用率2.6%、教育委員会は2.5%)の雇用障害者数は国、都道府県、市町村、教育委員会とも対前年で上回った。特に都道府県は、雇用障害者数10,627.5人(前年10,409.0人)、実雇用率2.96%(同2.86%)と大きく上回った(教育委員会は2.34%と法定雇用率を下回っている)。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36946.html
〇「平成28年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果」(厚生労働省、2018年4月9日)
これは、過去に厚労省が原則5年ごとに実施してきた「身体障害児・者実態調査」(1996年、2001年、2006年に実施)と「知的障害児(者)基礎調査」(2000年、2005年に実施)を統合した上で、これまで調査対象ではなかった「精神障害者保健福祉手帳所持者」及び「障害者手帳は所持していないが、長引く病気やけが等により、日常生活にしづらさを感じている者」も対象とし2011(平成23)年に実施されたものの最新のもの。
在宅の身体障害者手帳所持者(推計値)は428.7万人、療育手帳所持者(推計値)は96.2万人、精神障害者保健福祉手帳所持者(推計値)は84.1万人となり、いずれも前回調査から増加。障害者総合支援法の福祉サービス利用状況をみると、障害者手帳所持者のうち利用している者の割合は、65歳未満では32.1%、65歳以上では19.8%。
なお、医師から発達障害と診断された者の数(本人・家族等からの回答に基づく推計値)は、48.1万人(そのうち、障害者手帳所持者の割合は76.5%)、医師から高次脳機能障害と診断された者の数(本人・家族等からの回答に基づく推計値)は、32.7万人(そのうち、障害者手帳所持者の割合は66.4%)、医師から難病と診断された者の数(本人・家族等からの回答に基づく推計値)は、94.2万人(そのうち、障害者手帳所持者の割合は56.3%)となっている。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/seikatsu_chousa_h28.html
〇「平成30年度障害者雇用実態調査結果」(厚生労働省、2019年6月25日)
5年ごとに実施で、事業所調査は、常用労働者5人以上を雇用する民営事業所のうち、無作為に抽出した約9,200事業所が対象。復元推計障害者数は82万1,000人で、内訳は身体障害者42万3,000人、知的障害者18万9,000人、精神障害者20万人、発達障害者3万9,000人。厚生労働省は、平成25年度調査とは実施方法が異なるのでそのまま比較できないとする(①重複障害者は従来いずれかの障害に寄せて集計していたのが今回はそれぞれで集計、②精神障害者保健福祉手帳を所持していない発達障害者(精神科医の診断により発達障害を確認している者)も調査対象に含めた、等)が、精神障害者の雇用者数が大幅に増えたことが大きな特徴と発表(前回4万8,000人、今回20万人)。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05390.html
(2)その他
〇「自立支援に関する意識調査報告」(みずほ情報総研、2018年3月)
20歳以上65歳未満で、障害や病気などを有する者の自立支援について、今後の課題を整理するため、地域での支え合いや就労についての意識を、2018年2月に調査した。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05486.html
〇「発達障害白書(2023年版)」(日本発達障害連盟編、明石書店発行、2022年9月)
知的障害をはじめとする発達障害のある人々を支援する医療、福祉、教育、労働など、様々な分野の動向を民間の立場で記録した年報。特集1では、障害者権利条約の日本における実施状況に関する初めての審査に際し、国内監視機関やパラレルレポート提出機関、障害者団体等から寄稿をまとめている。特集2では、成年後見制度のあり方を多角的に議論している。
https://www.akashi.co.jp/book/b613308.html
〇「障害者就労促進発注制度の実現に向けて -「障害者みなし雇用研究会」報告-」(NPO法人就労継続支援A型事業所全国協議会(全Aネット)、2018年度公益財団法人日本財団助成事業、2020年5月)
一般労働市場での就労が難しい障害者に、福祉事業所等での就労の場を広げていくため、雇用率制度を採用しているフランス・ドイツの障害者就労をめぐる「みなし雇用制度」を参考に、日本でも同種の措置を導入する場合の課題等について検討した。障害者就労促進発注制度の積極的な活用を提言している。
http://zen-a.net/reports/20200527-4742.html
〇「社会の課題に積極的に取り組み、新たな時代を切り開くA型事業所を目指して-就労継続支援A型事業所好事例集‐」(NPO法人就労継続支援A型事業所全国協議会(全Aネット)、2018年度公益財団法人ヤマト福祉財団助成事業、2019年7月)
A型事業所の好事例20事業所を紹介したもの。
http://zen-a.net/reports/20190911-4015.html
〇「雇用と福祉にまたがる特性を活かし、新たな時代を切り開くA型事業所を目指して-A型事業の可能性研究事業報告書-」(NPO法人就労継続支援A型事業所全国協議会(全Aネット)、2017年度公益財団法人日本財団助成事業、2018年3月)
2016年度に全Aネットが実施した「就労継続支援A型事業所全国実態調査」を踏まえ、サポートなし一般就労と生きがい就労との間の中間的就労分野におけるA型事業の可能性について検証し、政策提言を取りまとめたもの。
http://zen-a.net/reports/report_h29.html
〇「就労継続支援A型事業の課題と今後のあり方について -就労継続支援A型事業所全国実態調査報告書-」(全Aネット、2016年度公益財団法人ヤマト福祉財団助成事業、2017年8月)
2017年2月、全国約3,500の就労継続支援A型事業所全部に調査票は郵送、回収は郵送とWEBにより、A型事業所の現状と課題を調査、回収率28.0%。調査結果をもとに、事業活動に関する課題(良質な仕事の確保、事業に対する経営感覚の醸成、一般就労との相互移行対応の強化)、障害者・利用者に関する課題(就労条件の改善、利用者の能力開発等成長の促進、精神障害のある者の利用拡大への対応、障害者以外の働きづらい者への拡大)、職員に関する課題(賃金その他の就労条件の向上、職員の確保)を整理した上で、課題の解決に向け、①全Aネットにおいて直接取り組むべき事項(好事例集、マニュアル等の作成など)と②政府への要望事項(生活困窮者支援や刑務所出所者支援などの制度を積極的に活用できる仕組みづくり、より長時間就労者が多い事業所や社会保険加入就労者が多い事業所を優遇する報酬制度の導入など)を提言している。
http://zen-a.net/reports/20171122-1412.html
〇「ユニバーサル就労システムの高度化事業報告書」(社会福祉法人生活クラブ、平成28年度 生活困窮者就労準備支援事業費等補助金社会福祉推進事業、2017年3月発表)
ユニバーサル就労は、障害者手帳の有無にかかわらず、様々な理由で働きにくい状態にある人々を職場に迎い入れ、ともに働くことをめざす、生活クラブ風の村が実施している取組み。「一般職員」、「最低賃金保障職員」、「有償コミューター」(1時間500円の報酬・交通費を支給)、「無償コミューター」(報酬なし、交通費支給)の4つの就労形態を設定し、最低賃金以上の就労をめざし、伴走支援を受けながら自分のペースで少しずつステップアップしていこうとするものである。本報告では、今後、①普通の会社で「はたらく」、②働きづらさをかかえたすべての人を対象とする、③一法人で支えるのではなく地域全体で支える、④無償コミューターから一般賃金に至る4つの働き方を用意し、その間の流れをスムーズにする、ことを目指す、としている。
https://kazenomura.jp/news/665/
2.難病患者、がん患者等
(※)難病、がん、その他の順に掲載している。
〇「令和2(2020)年患者調査」(厚生労働省政策統括官付参事官付保健統計室、2022年3月23日)
医療施設を利用する患者について、その傷病の状況などを調査している。調査は3年ごとに実施、今回は全国の医療施設のうち、病院6,284施設、一般診療所5,868施設、歯科診療所1,277施設を抽出し、これらの施設を利用した入院・外来患者約211万人、退院患者約104万人を対象としている。入院・外来患者は2021年10月の医療施設ごとに指定した1日、退院患者は2021年9月の1か月間を調査期間。傷病分類別にみると、入院では「精神及び行動の障害」23万7千人、「循環器系の疾患」19万8千人、「損傷、中毒及びその他の外因の影響」13万5千人、外来では「消化器系の疾患」127万1千人、「健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用」100万1千人、「筋骨格系及び結合組織の疾患」90万6千人の順に多い。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20a/index.html
〇「特定医療費(指定難病)受給者証所持者数」(難病情報センター)
難病情報センターは、毎年度末の「年齢階級・対象疾患別」、「対象疾患・都道府県別」のデータを公表している。令和4 (2022 )年度末現在の特定医療費(指定難病)受給者証所持者数の総数は1,048 ,680 人、年齢別では0~9歳が381人、10~19歳が5,138人、20~29歳が55,949人、30~39歳が80,157人、40~49歳が133,851人、50~59歳が172,930人、60~69歳が183,918人、70~74歳が133,846人、75歳以上が282,510人となっている。
http://www.nanbyou.or.jp/entry/5354
〇「難病の症状の程度に応じた就労困難性の実態及び就労支援のあり方に関する研究」(障害者職業総合センター、調査研究報告書No126、2015年4月)
2015年1月1日施行段階における難病法の対象110疾患について、関係する患者団体から調査への協力を得られたものを調査対象とした。難病の症状の程度は、ある程度病気に応じて固定的な面もあるが、「全身的疲れやすさ等の体調変動」を主とする症状が、病気の種類に横断的に難病に特徴的な就労困難性の原因となっていること、また、これに対して、疲労回復や体調管理に適切な勤務時間や休日等のある無理なく能力を発揮できる仕事の選択、及び、治療と仕事の両立のための職場での配慮等の促進等が、効果的な就労支援であることが明らかとなった。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/houkoku126.html
〇「難病のある人の雇用管理マニュアル」(障害者職業総合センター、2018年3月)
医療の進歩により、「難病」と一言で言っても、重篤で全面介助の生活を送っている人は一部で、多くの人たちはほとんど問題なく日常生活を送り、一定の配慮をすることで働くことが可能である。しかし、難病のある人たちの多くは、職場の理解や配慮が得られず、就職したり職場復帰する際に、治療と仕事の両立等で多くの困難に直面している。そのため、障害者職業総合センターでは、1996年から難病のある人たちの就労上の課題について調査研究を実施し、企業、地域の支援機関にとっての具体的な課題とその解決に向けた方策を検討してきた。そして、調査結果の蓄積に基づいて、難病のある人の採用、業務配置、異動から休・退職までの雇用管理上の課題を踏まえて、難病のある人たちが治療を継続しながら職業人としてより活躍しやすい職場環境を整えることを目的として本マニュアルを作成した。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/kyouzai/kyouzai56.html
〇「若年性認知症を発症した人の就労継続のために」(マニュアル、教材、ツール等 No.50)(障害者職業総合センター、2016年3月)
若年性認知症について、事業主や支援者の共通理解を目的として、基礎的な知識を整理するとともに、複数の就労継続事例、職場での対応の仕方や雇用管理のポイント、主な就労支援サービス等を紹介している。
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/kyouzai/kyouzai50.html
3.ひきこもり・ニート・フリーター
〇こども・若年の意識と生活に関する調査(内閣府、2022年度)
広義のひきこもり群とは、「趣味の用事の時だけ外出する」「近所のコンビニなどには出かける」「自室からは出るが、家からは出ない」「自室からほとんど出ない」状態が半年経っていると回答した者である(病気、介護、育児、専業主婦・主夫等は除く)。そのうち15~39歳では、該当者数が144人、40~69歳は155人であった。
外出頻度の低いこども群の10~14歳対象調査では、広義のひきこもり群を参考に、「自分の趣味などの用事のときだけ外に出かける」「近くのコンビニなどには出かける」「自分の部屋からは出るが、家からは出ない」「自分の部屋からほとんど出ない」状態が半年経っていると回答した者である。該当者は63人であった。
〇生活状況に関する調査報告(中高年ひきこもり調査)(内閣府、2019年3月)
内閣府は、2019年3月29日、自宅に半年以上閉じこもっている40~64歳のひきこもりが、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表した。調査時期は、2018年12月7日~24日で、狭義のひきこもり群(「自室からは出るが家からは出ない、又は、自室からほとんど出ない。」と「ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける。」)が36.5万人、狭義のひきこもり群に、準ひきこもり群(「ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する。」)を加えた広義のひきこもり群が61.3万人と推計されている。男性が4分の3以上、ひきこもりの期間は7年以上が半数を占め、初めてひきこもりの状態になった年齢は、30歳台の者の割合が若干低いものの、全年齢層に大きな偏りなく分布している。15~39歳の推計54万1千人を上回り、ひきこもりの高齢化、長期化が鮮明になった。
(内閣府の青少年に関する調査研究等一覧)https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12891408/www8.cao.go.jp/youth/kenkyu.htm
〇「若者の生活に関する調査報告書」(若者ひきこもり調査)(内閣府、2016年9月)
内閣府が、2015年12月に、全国で無作為に抽出した15~39歳の男女5千人及びその家族(有効回答率62.3%)を対象に、「ひきこもり」に該当する子ども・若者の人数やそのきっかけ、必要としている支援内容などについて調査した結果報告。「趣味の用事の時だけ外出する」「近所のコンビニなどには出かける」「自室からほとんど出ない」といった状態が6カ月以上続く人をひきこもりと定義している。回答者の1.57%が「ひきこもり」に該当。この数字を基に全国の人数を54万1千と推計(初めて調査した前回の2010年から約15万人減っているものの、なお50万人を超える)。ひきこもりの長期化・高年齢化の傾向が指摘されている。
〇「自治体によるひきこもり状態にある方の実態等に係る調査結果」(厚生労働省、2019年8月)
調査は2019年5月。各自治体が概ね過去10年間に実施した調査状況。
調査実施自治体は、都道府県レベルで49%、指定都市で45%、一般市・区で8%、町村で3%、合計で7%(128自治体)であった。うち調査結果を公表した自治体は34%。
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000691898.pdf
〇「2018年度ひきこもりに関する全国実態アンケート調査報告 ~本人調査・家族調査・連携調査~」(KHJ全国ひきこもり家族会連合会)
社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交流)などを回避し、概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしてもよい)のことをひきこもり状態と定義。
(本人調査・家族調査)KHJ全国ひきこもり家族会連合会の支部が2018年11月~2019年1月に開催した月例会において実施。ひきこもり経験者52名、ひきもり経験者の家族304名から回答が得られた。
(行政調査)ひきこもり地域支援センター75カ所、並びに生活困窮者自立相談支援窓口1,318カ所を対象に2018年12月に実施。602機関(回答率45.7%)から回答が得られた。
・本人平均年齢35.2歳と年々高年齢化、家族の平均年齢も、初めて65歳を超えた。平均ひきこもり期間12.2年(家族調査)は過去最長の期間。
・家族が気持ちを軽くしたり精神的な支えを得たりする役割を家族会が期待以上に担うことができており、また、家族の気持ちを知ったり自分の気持ちを軽くしたりする役割を家族会が本人の当初の期待以上に担うことができていた。
・当事者、家族の多くが行政機関との連携を求め、行政機関も家族会の意義を認めている。しかし、ひきこもり支援のスキルがないこと等から、行政機関での家族支援は十分には進んでいない現状が示された。
https://www.khj-h.com/investigation/2847/
〇「パート・アルバイト及びその希望者」のうち15~34歳(いわゆるフリーター)と35~44歳(いわゆる中年フリーター)(総務省統計局、2023年2月14日、労働力調査(詳細集計)令和4年(2022年)平均(速報))
「パート・アルバイト及びその希望者」のうち15~34歳の若年層(いわゆるフリーター)の数は、2022年平均で132万人と、前年に比べ6万人の減少となった。35~44歳(いわゆる中年フリーター)は52万人と2万人の減少となった。男女別年齢別にみると、男性は15~24歳が24万人と3万人の増加、25~34歳が37万人と前年と同数、35~44歳が27万人と前年と同数となった。女性は15~24歳32万人と前年と同数、25~34歳が39万人と3万人の減少、35~44歳が25万人と2万人の減少となった。なお、2022年の35~44歳が25~34歳であった10年前(2012年)と比較すると、103万人から52万人と51万人の減少となった。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/ndtindex.pdf
4.生活困窮者・ホームレス
〇「生活困窮者自立支援制度における支援状況調査」(厚生労働省)
(地域の自立相談支援機関窓口での)新規相談受付件数、プラン作成件数、就労支援対象者数、就労者数等が毎月集計されている。
2023年度(令和5年度)については、以下を参照されたい。
https://www.mhlw.go.jp/content/001118548.pdf
〇「ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果」(厚生労働省社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室、2023年4月28日)
ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法(平成14年法律第105号)等に基づき、ホームレスの自立の支援等に関する施策の策定及び実施に資するため、毎年、各自治体の協力を得て行っているもの。最新公開版調査は2024年1月に実施(目視による概数調査)。
ホームレスが確認された地方公共団体は、234市区町村であり、前年度と比べて12市区町村(-4.9%)減少している。確認されたホームレス数は、3,065人(男性2,788人、女性167人、不明110人)であり、前年度と比べて383人(-11.1%)減少している。ホームレス数が最も多かったのは大阪府(888人)である。次いで多かったのは東京都(661人)、神奈川県(454人)である。
https://www.mhlw.go.jp/content/12003000/000505478.pdf
〇「2021年ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)結果」(厚生労働省社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室、2023年4月28日)
ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に基づく5年に1度の調査で、最新公開版は2024年10月に実施した。東京都23区・政令指定都市(熊本市を除く。)及び2021年1月調査(概数調査)で20名以上のホームレス数の報告があった市における、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所として日常生活を営んでいる者」を対象に1,169人から回答を得た。男性95.8%、平均年齢63.6歳、生活している場所が定まっている者は79.5%で、内訳は、公園27.4%、河川24.8%であった。今回の路上生活の期間は、「10年以上」40.0%、「5年以上10年未満」19.1%、「3年以上5年未満」9.2%、「1年以上3年未満」11.4%、「1年未満」19.7%。仕事をしている者は48.9%で、主な内訳は「廃品回収」が66.4%と最も多く、仕事をしている者の平均収入は、約5.8万円であった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25330.html
〇「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」(東京都福祉保健局、2018年1月)
東京都は、都内においてインターネットカフェ・漫画喫茶等の昼夜滞在可能な店舗で寝泊りしながら不安定就労に従事する「住居喪失不安定就労者」等の実態を明らかにするため、店舗や店舗利用者に対する調査を、2016年12月(一部調査は2016年11月)から2017年1月にかけ実施し、2018年1月に公表した。東京都の平日1日のオールナイト利用者概数は約15,300人と推計され、オールナイト利用の理由は、「現在『住居』がなく、寝泊りするために利用」(=住居喪失者)が25.8%、このうち「不安定就労者」(=「派遣労働者」+「契約社員」+「パート・アルバイト」)は75.8%であった。つまり、オールナイト利用者概数約15,300人のうち、「住居喪失者」は東京都全体で1日あたり約4,000人、そのうち「住居喪失不安定就労者」は約3,000人と推計される。また、住居喪失者等の年齢は30~39歳が38.6%と最多、次いで50~59歳が28.9%となっている。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/01/26/14.html
〇「生活保護受給者に対する就労支援のあり方に関する研究会報告書」(厚生労働省社会・援護局保護課、2019年3月6日)
①高齢者や障害者、就労に向けて課題のある者など、支援が必要な人に対する確実な支援の実施、②「一般就労」のみではなく、本人の課題や意向に応じ、日常生活自立や社会生活自立も目標とした「多様な働き方」に向けた支援、③関係機関との連携強化等を提言している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212499_00006.html
〇「貧困統計ホームページ」
阿部彩東京都立大学人文社会学部教授が運営するページ。貧困関係の統計、データが整理されている。
5.生活困難ひとり親家庭
〇「令和4年度(2022年度)全国ひとり親世帯等調査結果報告」(厚生労働省、2022年12月26日)
2022年11月1日時点の調査。2022年のひとり親世帯の推計値は約134.4万世帯であり、全世帯数に対して占める割合は増加傾向にある。その内訳は父子世帯が約14.9万世帯に対し、母子世帯は約119.5万世帯と、ひとり親世帯の9割近くが母子世帯である。母子世帯のうち81.8%の母親が就業しているが、「正規の職員・従業員」は48.8%に過ぎず、「パート・アルバイト等」が38.8%となっている。母子世帯全体の平均年間収入は373万円であり、厚生労働省が発表した国民生活基礎調査による2016年の児童のいる世帯の平均収入813.5万円と比べて半分以下となっている。さらに、母子世帯の約2割が「未婚」か「離別」のため、養育費を受け取ることはできず、また、「離婚」に関しても、離婚した父親からの養育費の受給状況に関して「現在も受けている」と回答したのはわずか28.1%であり、その平均月額も50,485円と収入の差を埋めるには明らかに少ない金額であり、母子世帯の厳しい現状が窺える。
6.刑務所出所者等
(※)刑罰を受けたことのある人を「刑余者」と呼ぶこともある。
〇「生活に困窮する刑余者 -その原因と今後の支援のあり方について-」(執筆責任者村上富美、共同研究者山田憲児、2014年度済生会生活困窮者問題調査会調査研究助成事業)
既存調査や、本調査で行ったアンケート調査や面接調査の分析を通じ、生活に困窮する刑務所出所者への今後の支援として、①更生保護関係者相互の情報交換や経験の共有、②日々の指導では小さな単位、短い期間での金銭管理から始めて、1か月の単位で自分の経済的な生活を管理できる能力を養う金銭管理教育、③住居確保の必要性、④刑務所入所中に必要な情報の確認・整理・補充などを挙げている。
https://www.saiseikai.or.jp/about/koubo/005/h26_2.pdf
〇「令和5年版犯罪白書」(法務省、2023年12月)
犯罪白書は、一般刑法犯をはじめ、日本国内外で起きたあらゆる犯罪について、広く日本政府・国民に知らせ、再犯防止の対策を検討・研究する際の有用な資料として活用する事を目的に、毎年法務省が作成している白書である。令和5(2023)年版白書では、第5章(更生保護)第3節(保護観察)で、就労支援を取り上げている。
https://www.moj.go.jp/content/001387336.pdf
7.就職氷河期世代
〇「一億総活躍社会」実現に向けた総合的研究 就職氷河期世代の支援ニーズに関するグループ・インタビュー調査 報告書」(国立社会保障・人口問題研究所、2019年3月)
本報告書は、フォーカス・グループ・インタビュー(FGI)(あるいはフォーカス・グループ・ディスカッションFGD)の方法によって、支援ニーズを析出した調査報告書である。就職氷河期世代非正規雇用グループは「現在の生活の安定」および「老後の不安」に強く関心づけられており、それによって「近い将来」をよりよくするための能力開発のプライオリティが下がり、またコストを伴う正社員転換へと乗り出せないでいるとし、①「正規雇用への転換」のための支援と並行して、「非正規雇用の待遇改善」を行う必要がある、②能力開発を含む仕事や職場に関する情報提供の拡大、等の政策提言をしている。
http://www.ipss.go.jp/projects/j/1oku/
〇『新たな就職氷河期世代を生まないために』(連合総合生活開発研究所、2016年)
連合総研は2016年1月に「就職氷河期世代の経済・社会への影響と対策に関する研究委員会」を立ち上げ、この世代の実態や課題を把握するため、①3,000人のアンケート調査、②就労支援を行っている5つの団体からのヒアリング等を行うとともに、研究会で議論を深め、(1)青少年雇用情報の提供対象の拡充、(2)「若年齢雇用者型訓練」助成金制度の創設、(3)地方自治体と連携した地域企業グループによる人材育成、(4)生活・就労困難者に対する多様な支援人材の育成強化等、7つの「提言」をまとめた。
(概要版) https://www.rengo-soken.or.jp/work/201611_03.pdf
8.高齢者
「第18回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)結果」(政策統括官付参事官付世帯統計室、2023年11月15日)
平成17年10月末に50~59歳であった全国の中高年者世代の男女に対して、家族の状況、健康の状況、就業の状況などを継続的に調査し、高齢者対策などの厚生労働行政施策のための基礎資料を得ることを目的としている。第18回調査では、平成17(2005)年度の第1回調査から協力が得られた16,043人について集計しており、調査対象者の年齢は、67~76歳となっている。以下のような調査報告がされている。
①第1回調査(17年前)から健康状態がずっと「よい」と思っている者が、継続して健康維持のために心がけていることは、「適度な運動をする」13.5%、「食後の歯磨きをする」13.1%などが高い。②第1回調査から17年間の就業状況の変化をみると、「正規の職員・従業員」は、第1回38.6%から第18回2.6%と減少している。また、「パート・アルバイト」は、第1回17.0%から第18回14.1%と、減少傾向である。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou23/dl/houdou.pdf
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou23/dl/gaiyou.pdf
〇「令和5年高齢者雇用状況等報告」(厚生労働省高齢者雇用対策課、2023年12月22日)
厚生労働省は、常時雇用する労働者が21人以上の企業全社(237,006企業)に対し、高年齢者を65歳まで雇用するための「高年齢者雇用確保措置」の実施状況など、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めている。
2023(令和5)年については、①65歳までの雇用確保措置のある企業は99.9%、②65歳定年企業は30.8%、③66歳以上まで働ける制度のある企業は43.3%、④70歳以上まで働ける制度のある企業は41.6%、⑤定年制廃止企業3.9%などの結果となっている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36506.html
〇「人口減少社会における高齢者雇用」(労働政策研究・研修機構、2017年3月17日、第3期プロジェクト研究シリーズNo.2)
日本の人口減少が進展する中、成長力を確保していくためにも高齢者の社会参加を進め、生産性を向上させていくことが重要であるという観点から、意欲ある高齢者が年齢に関わりなく生涯現役で活躍し続けるための課題を、「60代前半層を中心とした雇用の課題」、「60代後半層以降又は高齢者全般の雇用の課題」、「高齢者の活躍や関連施策の課題」に分けて整理し、それぞれの分析結果を掲載している。
https://www.jil.go.jp/institute/project/series/2017/02/index.html
〇「高齢者の多様な活躍に関する取り組みⅠ―地方自治体等の事例―」(労働政策研究・研修機構、2018年3月30日、資料シリーズNo.198)
ヒアリング調査(8自治体等)により、高齢者の活躍を支援する地方自治体等の取組の好事例を収集。
https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2018/198.html
〇「高齢者の多様な活躍に関する取り組みⅡ―地方自治体等の事例―」(労働政策研究・研修機構、2019年3月29日、資料シリーズNo.212)
ヒアリング調査(7自治体等)により、高齢者の活躍を支援する地方自治体等の取組の好事例を収集。
https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2019/212.html
〇「21世紀前半期の年金と雇用」(公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構、2018年2月22日)
今後の高齢者の雇用促進方策、高齢者の雇用促進と整合的な年金制度のあり方につき、2年半にわたり21回の研究会を開催し、その討議に基づき執筆された12本の多彩な個人論文を、①日本的雇用システムと高齢者雇用、②高齢者就業と年金、③長寿社会における老後への備え、④年金と雇用に関する多彩なアプローチ、の4部に分け収録している。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/20190222pressrelease.pdf
〇「高齢者に関する定義検討ワーキーンググループ報告書」(日本老年学会・日本老年医学会、2017年3月最終報告)
体力的な面等から高齢者を75歳以上とすべきとの提言をまとめ、大きな注目を浴びた。
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20170410_01_01.pdf
9.その他
〇「令和5年版厚生労働白書」(厚生労働省政策統括官付政策立案・評価担当参事官室、2023年8月1日)
「厚生労働白書」は、厚生労働行政の現状や今後の見通しなどについて、広く国民に伝えることを目的に毎年厚生労働省がとりまとめている。第1部で毎年テーマを決めて分析、第2部で、厚生労働行政の各分野について、最近の施策の動きをまとめている。今回の第1部のテーマは「つながり・支え合いのある地域共生社会」。
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
〇「令和5年版労働経済白書」(厚生労働省政策統括官付政策統括室、2023年9月29日)
「労働経済白書」は、雇用情勢などの現状や課題について、毎年厚生労働省が統計データを活用してとりまとめている。第1部では、2022年の雇用情勢や賃金、経済等の動きをまとめ、第2部では、「持続的な賃上げに向けて」をテーマに、わが国の賃金がこの四半世紀において伸び悩んだ理由を明らかにするとともに、賃上げが個々の企業・労働者や経済全体に及ぼす好影響のほか、企業の業績や価格転嫁状況等と賃上げの関係等について分析している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35259.html
〇「令和4年度福祉行政報告例の概況」(厚生労働省政策統括官付参事官付行政報告統計室、2024年1月26日)
福祉行政運営の基礎資料を得ることを目的に、その施行状況を把握するものであり、各都道府県、指定都市および中核市からの報告をもとに毎年作成している。2022年度末の身体障害者手帳交付台帳登載数は4,842,344人、療育手帳交付台帳登載数は1,249、939人。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/gyousei/21/
〇令和4年版 子供・若者白書「特集 就労等に関する若者の意識」(内閣府、2022年6月14日)
「子供・若者白書」は、子ども・若者育成支援推進法に基づく年次報告書として、2010(平成22)年から毎年内閣府で作成され、国会に報告されている。最新の令和4年版では、第2章第3節で「若者の職業的自立、就労等支援」を、第3章第2節で「困難な状況ごとの取組」をまとめている。なお、令和5年4月1日に、内閣府からこども家庭庁に移管された。この移管を踏まえ、こども白書(仮称)は、令和6年(2024年)内に作成・公表予定である。
〇「平成30年若年者雇用実態調査」(厚生労働省政策統括官付雇用・賃金福祉統計室、2019年12月18日)
「若年者雇用実態調査」は、厚生労働省が、事業所における若年労働者の雇用状況、若年労働者の就業に関する意識など若年者の雇用実態について把握することを目的とし、5人以上の常用労働者を雇用する事業所約17,000カ所と、そこで働く若年労働者(15~34歳の労働者)約30,000人を対象として2018年10月1日現在の状況について調査したもの(前回は2013年)。若年労働者の定着のための対策を行っている事業者割合は、若年正社員については72.0%(前回調査では70.5%)、正社員以外の若年労働者については57.1%(前回調査では54.2%)と増加していること、個人調査で主な収入源を聞くと、若年正社員では「自分自身の収入」が74.0%であった一方、正社員以外の若年労働者では、「自分自身の収入」が38.8%、「親の収入」が39.6%とほぼ同程度と、大きく違っている、等の結果が出ている。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_houdoou.pdf
〇「未活用労働」(労働力調査(詳細集計)令和4年(2022年)平均(速報)p9~11)
「未活用労働」とは、失業者に加え、パートタイム等の就業者の中で仕事を追加したい者(追加就労希望就業者)や、非労働力人口の中で仕事に就くことを希望しているが、今は仕事を探していない者等(潜在労働力人口)を含めたものである。国際動向に沿い、雇用情勢をより多角的に把握するため、総務省統計局は、2018年1月から労働力調査の調査票を変更し、追加就労希望者などを新たに把握し、4半期ごとに未活用労働に関する6つの指標を公表している。総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)令和5年(2023年)平均(速報)結果」によると、就業者のうち追加就労希望就業者は190万人、非労働力人口のうち潜在労働力人口は36万人となっている。また、未活用労働指標のうち最も包括的に未活用労働を捉えた未活用労働指標4(LU4、「労働力人口」と「潜在労働力人口」に占める「失業者」と「追加就労希望就業者」と「潜在労働力人口」の割合)は6.1%(男性4.8%、女性7.6%)となっている。なお、2023年労働力調査詳細集計平均結果は、2024年3月29日総務省HPに掲載予定である。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/ndtindex.pdf
〇「未活用労働指標の解説」(総務省統計局)
未活用労働の概念及び6つの未活用労働指標を解説している。未活用労働指標1(LU1)は、労働力人口に占める失業者(現在働いておらず、1か月以内に求職活動を行っていてすぐに就業できる者)の割合、未活用労働指標2(LU2)は、LU1の失業者に追加的に就業を希望する者を加えた率、未活用労働指標3(LU3)は、LU1の失業者に潜在労働力人口(非労働力人口の一部)を加えた率、未活用労働指標4(LU4)は、LU1の失業者に追加就労希望就業者と潜在労働力人口を加えた率、未活用労働補助指標1は、労働力人口に占める非自発的失業者(会社倒産・事業所閉鎖や人員整理・勧奨退職、雇い止め等非自発的な理由のため失業した者)の割合、未活用労働補助指標2は、LU1の失業者にすぐには就職できないが2週間以内なら就業可能な者(拡張求職者)を加えたものである。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/pdf/mikatuyok.pdf
〇「2019(令和元)年度厚生労働省委託事業 職場におけるダイバーシティ推進事業 報告書」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング受託、2020年3月)
国の事業として初めて職場のLGBTに関する実態を調査し、その結果や企業の取り組み事例をまとめた報告書。
https://www.mhlw.go.jp/content/000673032.pdf
〇「多様な人材が活躍できる職場環境づくりに向けて~性的マイノリティに関する企業の取組事例のご案内~」(リーフレット)(2021年3月)
職場における性的マイノリティに関する取組について、事例なども含め簡潔に紹介している。
https://www.mhlw.go.jp/content/000808159.pdf
10.「経済・財政・社会保障・労働需給バランス検討部会」
〇「日本財団 WORK! DIVERSITYプロジェクト 2021年度「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会報告書」
〇「日本財団 WORK! DIVERSITYプロジェクト 2020年度「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会報告書」
〇 「日本財団 WORK! DIVERSITYプロジェクト 2019年度「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会報告書」
「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会報告書
〇「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会各回検討資料
https://jodes.or.jp/category/balance/
11.ネットワーク構築検討部会、態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会
〇「日本財団 WORK! DIVERSITYプロジェクト ネットワーク構築検討部会 態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会 2021年度合同報告書」
ネットワーク構築検討部会態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会 合同報告書
〇ネットワーク構築検討部会 態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会 各回検討資料
ネットワーク構築検討部会
https://jodes.or.jp/category/network/
態様の異なる就労困難者への横断的支援方策検討部会
https://jodes.or.jp/category/taiyou/